科学ワンダーランド

東北大学附置研究所等一般公開 | 片平まつり2017

東北大学

2017年 10/7(土)・8(日)

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科学のおはなし 30分でわかる科学の不思議シリーズ

放射光の不思議

~物質の中まで見える!
東北で初めての放射光の大型施設が仙台に!~

いろいろな科学技術の分野で、物質の中の、ナノの世界の原子や分子の組み合わせから、新しい機能を創り出すことが、現在の科学のトレンドになっています。
そんなナノの世界を、太陽の10億倍も明るい光で観察する大型の施設を2020年までにつくることになりました。その光は『放射光』と呼ばれる高輝度のX線で、大型の円形の加速器を使って発生させます。
スプリングエイトと呼ばれる同じような施設が兵庫県にあります。世界最大の施設ですが、その放射光はX線のエネルギーが高すぎて、炭素やイオウ、酸素、窒素といった私たちに身近な軽元素がよく見えないのです。そこでエネルギーの低い『放射光』を、世界最高の性能で作りだすことを目指しています。この光が使えるようになると、鉄やコバルトといった磁石やデバイスに使われる元素なども機能するところをナノで見る事ができるようになり、高性能のエコカーや、量子コンピューター、環境問題を解決するでしょう。

高田先生からメッセージ

レントゲンに発見されてから、約100年。X線は、食塩がナトリウムと塩素が並んで作られていることや、DNAが2重らせん構造をもっていることなど、私たちの生活を変えるような大発見をしてきました。『放射光』という新しい光が、どんな世界を見せてくれるのか、100年後の私たちの世界をどう変えるのか楽しみにしています。

高田 昌樹 教授
多元物質科学研究所/総長特別補佐

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