科学ワンダーランド

東北大学附置研究所等一般公開 | 片平まつり2017

東北大学

2017年 10/7(土)・8(日)

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科学のおはなし 30分でわかる科学の不思議シリーズ

地震と断層の不思議

~予知は可能か?~

地震が起きると建物が壊れたり、津波によって、大きな被害が生じます。時には、地形が大きく変わることもあります。地震はとても怖い自然現象だと思うかもしれませんが、この地球活動により、変化に富んだ地形が出来上がっているのです。例えば、丘陵や山地からは河川敷や海岸の石が見つかることがあります。それは化石のような太古の昔のことではなく、わずか数千年〜数十万年前のものです。川や海岸だった場所が数回~数十回の地震により隆起して、少しづつ山の形を作り上げていったわけです。地球活動は自然現象であり、温泉があるのも、山や谷、盆地があるのも、地中から化石燃料や、鉱物が採れるのもすべて地球が生きている証拠です。
それでもやはり地震を予測できたら、安心して生活ができますね。私たちは空から見た写真や地形データによって地震を引き起こしてきた地表のずれ(活断層)を見いだしてきました。また、国土地理院では日本全国に何箇所もある電子基準点を計測して地面のわずかな動きを観測しています。普段起こっているとても小さな地震も検知できるようになりました。どの活断層で地震が起きそうだという診断が現実のものになりつつあります。

遠田先生からメッセージ

いまのところ、地震を直前に予知することはとても難しいです。しかし、いつの日か地中深くを探索することができるようになれば、予知は可能かもしれません。人類ははるか彼方の宇宙に行くことを可能にしました。一方で半径6300キロもある地球はその表面のことしかわかっていないのです。地底探検が可能になれば、もっと地球の仕組みを知ることができるようになるでしょう。

遠田 晋次 教授
災害科学国際研究所

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